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2011年08月 アーカイブ

そそる香り

近ごろみんな、香りづけが乱暴すぎる。

「あの子がつけてた香り、何ていうの?」

一緒にいた彼がやたらに興味を示したのは、当時けっこう流行っていたあるセクシー系の香り。

彼に"ムラムラしてくる"とまで言わせた香りならばと、彼女はさっそく手に入れる。

ところが彼は「良くない、クサイ」とののしった。

ムラムラしたのは、香りにじゃなく、つけてたレーザー シミ治療した女の方にじゃないのサと彼女は腹をたてたというけれど、残念ながら半分は当たり。

こんな話もある。

同じ香りをつけていたのに、ある時はそれを「好き」とほめた彼が、別の日には「嫌い」と言った。

これも充分ありうる話です。

今さら"香りのTPO"を守ち出すわけではないが、香りはそれを香らすにふさわしい"人"と"雰囲気"がないと、何もそそらないし、誰の心も動かさない。

演歌が流れる店で飲んだら上等なワインもおいしくないのと同じ。

香りほど激しく想像力をかきたてるものもないと言われるが、香りがつくるイメージ、イマジネーションはまことにデリケートでこわれやすい。

だからつける側はせいぜいそれをぶちこわさないようにすべきなのです。

香りのライト化は、香りを"たやすく自由なもの"へ開放した。

でも本来香りはもっと慎重につけるべきもの。

もっと大事につけてあけると、香りはもっともっと人をそそるんじゃないだろうか。

彼氏が"ムラムラした"という香りを買ってしまったかの女性。

それをただやみくもにつけることをやめ、ふだんは別の香りをつけつづけ、一緒にハワイへ旅行した時、もう一度チャレンジする。

最後の夜のディナーの時、彼の知らないドレスを着て、その香りをていねいにまとうのだ。

案の定、彼は「いい匂い」と言った。

所変われば、香りも変わり、条件が整えば、香りも整う。

香りがいかにデリケートで、人の嗅覚がいかに詩情的な心をもっているかがわかるでしょう。

香りに頼っちゃいけない。

香りは自分で作るものなのです。

爪の魔法

"なりたい女"を爪色に託そう。

その日に塗っているネイルの色に、女は少なからず支配されています。

黒やガンメタ、黄色などいわゆるブーイングカラーの日は、知らず知らずお行儀が悪くなり、さくら貝ピンクやベージュの日は、いつもより物腰が上品になり、おもちゃピンクやおもちゃオレンジを塗ると、何となくオチャメな自分になってしまう。

長い爪は、自分でもまどろっこしいくらい仕草がエレガントになり、短い爪だと妙にキビキビする自分がおかしい。

まして、ネイルを塗ってない日は、自分の中の女の濃度がめっきり減って、自ずとワサワサした女になってしまう。

あまりに短絡的だが、実際に爪ほど上手に女を操るものはないのです。

でもなぜ、爪色なのか、わかるだろうか。

口紅の色だって、そうした管理能力がないではないが、そのパワーは爪色に遠く及ばない。

その違いのありかを私は、どこまでも単純に考えてみた。

自分の視野に入るか入らないか?

つまり手はいつどこでも自分の視界に入っているが、自分の唇は自分じゃ見られない。

鏡を見ない限り見えないのです。

特に手は、何をする上でも自然に視界に入ってきます。

だからパワーが凄いのです。

そもそも手にしみが出来にくいのはこれが理由なのかな?

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